モトEGPの特徴
モトEGPは、二輪ロードレースの最高峰として名高いモトGPの中でも、新しいカテゴリーに位置する電動バイクのレースです。
このレースはモトGPをプロモートしているドルナスポーツによって新設されたチャンピオンシップで、電動バイクEnergica Ego Corsa(エネルジカ・エゴ・コルセ)によって競われます。
Energica Ego Corsaはイタリアの電動バイクメーカー「Energica Motor Company」の製品で、完全電動・ゼロエミッション、しかも走行に必要とされる電力とバッテリー充電用電力は再生可能資源が使われているという最先端のバイクです。
タイヤはもちろん全車にミシュランが供給されており、出場するライダーは全て同一の条件で走ることになります。
電動モーターとバッテリーを搭載しているという性格上、重量も約260キロとモトGPのマシンよりも100キロ前後重いのがEnergica Ego Corsaの特徴です。
スタートから最後までフルスロットルで走れるように考慮されているため、レースは10周(約15分)と短めですが、最高スピード270キロの馬力を思いきり楽しむことができます。
Energicaはイタリアの高性能電動バイクメーカーで、ヨーロッパをはじめアメリカでもEnergica Ego Corsaはもちろんのこと、ENERGICA EVAやENERGICA EVA ESSEESSE9などといったモデルが販売されています。
レースで使用されるEnergica Ego Corsaは、一度充電すれば約193kmの航続ができるのが特徴で、価格の方は2万5400ユーロです。
モトEGPが他のバイクレースと全く違うのは、バイクレースに特有の音が聞こえてこないということです。
排気音がないので、バイクレースのあのつんざくような音が魅力という人にとってはちょっと物足りないかもしれません。
電動ということでマフラーもないので、真横から見た外観は斬新なイメージです。
モトEGPの歴史
モトEGPがスタートしたのは、2019年のことです。
初回のモトEGPに参戦したのは12チーム、18名のライダーで、チャンピオン経験のあるニコラス・テロル(2011年125ccクラス王者)やマイク・ディ・メリオ(2008年125ccクラス王者)なども参加しています。
モトEGPはスタートしたばかりのレースということで、2020年にはマシンがいくつかの点でアップデートされるなど、変更も多いのが特徴です。
これからもレースのレギュレーションやマシンなど、さまざまな面で見逃せない改良や変更が施されていくことが期待されています。